お知らせ

NEW 人権講演会  

 今日は、人権講演会として、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による拉致被害にあわれた蓮池 薫さんをお招きしました。

 1977年新潟市で横田めぐみさんが拉致され、蓮池さんはのちに奥様となる奥土さんとともに、柏崎の中央海岸で1978年に拉致されたそうです。蓮池さんは拉致の目的について、当時の社会情勢に触れながら教えてくださいました。故郷を奪われ、家族と引き裂かれ、自分が夢を追って勉学する道も絶たれ、とんでもない境遇に立った時の辛さを話してくださいました。3年生たちは真剣に聞き入っていました。

 3年生の質問に「改めて、平和であること自由があることの素晴らしさを思う」という言葉には大変な重さがありました。北朝鮮では、とにかくいつ戦争が起きてもおかしくないこと(1950年に起きた朝鮮戦争は終戦ではなく今なお停戦です)、この国が将来どうなってしまうんだろうか、という2つのとてつもない不安にいつも押しつぶされそうだったといいます。

 そして、拉致問題の解決に向けて、その重要なポイントを2つ話してくださいました。

 「拉致は今言ったとおり、あってはならないし、どうしたって解決していかなければならない。皆さんも含めて、日本の国民が忘れてしまってはならないことです。そして、重要なことは<時間がない>ということ。家族が生きているうちに日本に帰し、家族に会わせてあげなければ、だめなんです。横田さんのお母さんはご高齢です。あと2年のうちに、解決をしていかなくては。」「もう一つは、拉致について北朝鮮の国民を恨んだり非難してはならないということ。拉致の目的は先ほど話した通り、北朝鮮政府が拉致被害者をスパイにしたりして、自国のために利用しようやったことです。北朝鮮の一般の国民たちは、みな助け合って生きているいい人たちなんですから。」

 蓮池さんの言葉はとても重いものでした。3年生たちは、拉致されて今なお苦しんでいる方々の気持ちに思いをはせているようでした。

 「忘れないこと」「言い続けていくこと」

 自分たちにできることをやっていくことを決意し、蓮池さんへのお礼とします。

 蓮池さん、本当にありがとうございました。