学校便り

学校便り9月号

連日の新型コロナ対応、熱中症対応へのご協力ありがとうございます。小学校では、状況や子どもたちの願いに即して、どうしたら学校が楽しくなるか、いきいきと過ごせるかを考えている毎日です。9月に、ふるさと北条の八石山に全校で登ります。写真は、8月30日の朝撮影したものです。眼下には、北条の城山が見えます。その先には、柏崎市の町並みが広がります。
北条城は、構築された年月は定かではありませんが、14世紀に北条毛利初代時元が築城した山城です。八石山から見ると、西側の山より高く、柏崎が一望できることが分かります。

城山の眼下には鯖石川と長鳥川の両流が流れ、西、東、南の三方が守られています。城山の北条側の町方には、歴代城主の熱心な信仰により寺院や神社が建立され、たくさんの寺社が軒を並べています。一つの城山にこれほどの寺社が集まるのは上杉謙信の春日山城の他は類を見ないそうです。北条が県内屈指の城下であったことが想像されます。北条には、他にも鳥谷城、深沢城などの5つの城があるそうです。
城山の裏側に広がる水田は、17世紀以降に進んだ新田です。「天地人」で知られる直江兼続によって開田され、その後、青山瀬兵衛の藤井堰改修により、西江東江の用水路が生まれ、新田開発が進められます。今のように機械ではなく、牛馬を動力として耕していた時代は、広大な水田は必要ありません。山が近くにあり、用水路がなくとも水を引くことができる里山地域は、今とは異なる農業の利があったと考えられます。また、燃料となる材木は山にあります。ものを運ぶ川が近くにあります。山伝いに街道が有り交通も整備されています。エネルギー、資源、物流、安全性、祭などの娯楽性などに優れ、城がなくなり、領主が変わっても「住みやすいまち」に変わりなく、多くの人々のふるさとです。祭りや市があり、質素な暮らしの中に楽しみあり、人情ありの北条はこれからも続きます。
9月の全校登山では、晴天を祈り、山頂からの柏崎やふるさと北条の風景を全校の児童と存分に楽しみ、楽しい学校の思い出を子どもたちと刻みたいと願っています。