学校の様子

入学式のおはなし

人は、生まれながらにして尊いもの


お話しに登場したぬいぐるみたち

入学おめでとう。入学のお祝いにお話クマさんが登場します。
お話クマさんも1年生に「入学おめでとう」と言っています。
あれ、あれ。お話クマさんのおなかの中からは、次々のお友達が出てきました。
みんなにかわいいと言われるネコのニャン子さん。みんなにかしこいと言われるウサギのピョン子さん。いつもみんなを笑わせるタヌキのポン太さん。人気者のパンダさんの4人です。
4人が楽しくおしゃべりをしているところに、最後の仲間が出てきました。大きなヘビのあお太さんです。あお太さんが出てくると、今までの雰囲気が変わってしまいます。
「あお太さんは手がないの」「足もないよ」「大きくてこわい」「細長い体が変だね」
みんなと仲良く遊ぼうと思って出てきた あお太さんは、なんだか悲しそうです。
そこに、まちの女の子、ミーさんがやって来ました。何かきれいなものを持っています。
「これは、私のおばあちゃんのおばあちゃんから、伝わる大事な宝石よ。エメラルド色できれいでしょ」
ミーさんは、自慢して見せびらかしています。みんなは、宝石を近くでよく見たくて、ミーさんを囲みます。
「やめて、やめてー。そんなにちかづいちゃだめよー」
そう言って、ミーさん大きく手を振ったときに、大事な宝石が空高く飛んでしまいました。
宝石は、空高く舞い上がり、地面をトントンとはねて、なが―いトンネルの穴に入ってしまいました。
「あー!!たいへん!!!誰かトンネル穴の中の宝石を取ってよ!」
みんなは、トンネルの穴の中をのぞき込みます。
「穴が小さくて入れないよ。」「中は暗くて、とても無理」「穴の中に入るなんてこわいよう」
「何言っているのよー。大事なものなんだから、早くとってよ!!!」
誰も、穴の中に入れるものはいません。
その時です。
「ぼくが、はいるよ」
みんなが、振り向いた先の声の主は、さっきまでしょんぼりしていた、あお太さんでした。
あお太さんが、ゆっくり穴の中に入っていきます。トンネルから出ていた あお太さんのしっぽが短くなっていきます。
もう、少し。宝石が少し見えてところで、つっかえたのでしょうか。まったく動かなくなってしまいました。
それを見ていたパンダさんが、思わず応援します。それにつられてポン太さんも応援します。ピョン子さんとニャン子さんは、出口に回り、引っ張り出す手伝いをしました。
そして。宝石と一緒にあお太さんが出てきました。
それからは、みんな仲良しになりました。

1年生の生まれ干支にちなんでヘビのあお太さんの話をしました。人は、生まれながらにして尊いもの。人は、尊敬される存在です。一人一人は違うけれど、どんな人にも個性があり、よいところがあります。しかし、人のよいところは勉強してないと分からないことがあります。北条小学校の子供たちは、一生懸命勉強して人のよいところが分かる人になってほしいと思います。