各たより

休業後集会 前期後半の始まり

8月25日、前期後半が始まり、学校に生徒たちの元気な笑顔や明るい声が、戻ってきました。

夏休み、がらんとして静まり返っていた学校が、「どくん!」と鼓動を再び始めて、息を吹き返したかのように、感じられました。

3年生から渡されたバトンを引く継いだ2年生たちを中心に、猛暑の夏休みに精いっぱい努力を重ね、いくつかの大会にチャレンジし、栄誉を受けた者たちの表彰をしました。

その後、「自分の良さを自覚できない日本の若者たち」の話をしました。

他国の若者たちと比べて、「自分には良いところがある」と感じている若者の割合が、ずいぶんと低いのです。能力的な違いはないのですから、自信がないと感じていることは不思議です。

自分の良さというものの捉え方が、何かで優勝したとか賞をもらったとか「何かすごいことをやった!」という価値基準になってしまっていることが考えられます。夏の甲子園・高校野球の大会で優勝した、学校だけが偉いのでしょうか?レギュラー選手だけが偉いのでしょうか?優勝した仙台育英高校、ベンチ入り選手は18人。そこに入れず一般客と一緒にスタンドから応援したたくさんの部員がいます。チームのため、仲間のため、全力で応援していた姿がありました。優勝後、コメントを求められた主将は「自分たちを支えてくれた仲間たちのおかげです。そのことに一番感謝している」という言葉をかけていました。

 必死に誰かを応援する素晴らしさ。誰かのためにと思って行うちょっとした行為、それこそが、「あなたの良さ」なのです。大きな声で爽やかに挨拶をする、花に水を与え世話する、図書当番給食当番を真剣にやり遂げる、清掃を手を抜かずにしっかりと行う。辛い思いをしている仲間がいたら、そっと声をかける。学校外でもあります。おじいさんやおばあさんがいたら手助けを進んでする。弟や妹を心から可愛がる。

 そんなことを、自然とできているなら、「あなたには良いところがある」のです。なぜこんな話をしたかというと、自分に良さを認めていない人には、「自信」は生まれません。自信のない人からは「挑戦」は始まりません。春から「失敗を恐れず、何事にも挑んでほしい」と言ってきました。これから実りの秋を迎えますが、人としても実りの秋です。いろんな挑戦が9,10月には待ち構えています。自分の良さを再確認し、自信をもって挑戦し、人として大きく実る秋にしてほしいと願いをかけ、自分の良さ、仲間の良さを大切に、思い切りいろんなことにチャレンジしてください。

以上が、校長講話の内容です。