思い出・お祝いメッセージ

⑪【第31代校長 鳥越 弘之さん】

 

 創立150周年おめでとうございます。

 

 教室やグラウンドで学習したり、遊んだりする子どもたち。さまざまな活動に協力してくださる保護者や地域の方々。いろいろ思い出されます。もちろん子どもたちの振る舞いに手を焼いたこともありましたし、学校に対するお叱りもいただきました。

 

 私が勤務させていただいたのは平成27,28年度で、ちょうど柏崎が大きな被害を受けた中越沖地震から10年ほど経過したところでした。ということで、思い出した子どもたちの安全確保に関わる訓練のことを2つ。

 

 1つ目は、大津波を想定して屋上に避難訓練をしたことです。

 地区で一番高い建物は学校です。東日本大震災のような津波が発生したら学校の屋上に避難するのが最善ですから、一度経験してみようと計画したものでした。屋上に上がること自体滅多にないことですから、子どもたちにとって新鮮な経験だったようです。眺めも良かったです。

 高さは屋上で10m以上、3階出も7~8mほどありますから、いざというときは地域の皆さんの避難所としても使っていただけると思いました。

 

 2つ目は、大災害発生時に備えて、保護者の皆さんに子どもたちを引き渡す訓練をしたことです。想定は、〝強い地震とその後の余震による被害発生に備えて、一斉メールで保護者に迎えを要請…”としました。

 日中だと仕事先から自家用車で駆け付ける方が多いと考えられます。課題は、駐車スペースの確保。車をスムーズに出入りさせる方法。道中の混乱した交通事情。。。

 大地震発生で誰もが混乱しているはずです。課題は、混乱状態の中で子どもスムーズに確実に保護者に渡すための方法。子どもを保護者の誰に渡したかの記録。保護者が迎えに来るまでに時間がかかる子どもへの対応。。。

 ほかにも課題は山積です。起こりうる問題と対応策を職員でいろいろと考えを巡らせ計画を立てて、万一に備え訓練を行ったことを思い出します。

 

 それにしても150年前に創立ってすごいですね。なにせ明治になってわずか6年目のことですから、ちょっと前まで武士が政権についていたころですもの。

 

 槇原小学校が160年、170年…と末永く、保護者、地域の皆さまのお力添えをいただきながら、子どもたちが夢と希望をもって学び、将来の社会を担う大人へと成長できるようしっかりと育っていってほしいと願っています。