学校だより

5月31日 6年生道徳の授業

5月31日 1限に6年生の道徳の授業を行いました。

今回の道徳授業の主題は「誠実」です。

教科書にある「手品師」というお話しです。(末尾参照)

授業は以下のように進みました。

①教材を読みながら、内容を確認する。

②「手品師」は誠実であるかを考え、自分の考えと理由を述べる。

③教材に登場する「男の子」、「友人」、そして手品師自身の中で、「手品師」が最も誠実に向き合ったものを述べる。「手品師」は誠実であるか再度問いかける。

 男の子に対して誠実である。

 全員「手品師は誠実である」と答えました。

④教材に登場する「男の子」、「友人」、手品師自身の中で、「手品師」が最も誠実さが足りないものは何かを問いかけました。次の意見に分かれたので討論しました。

 A手品師自身に対して誠実さが足りない。4人 自分の夢を諦めている、自分との約束を守っていない。

 B全員に対して誠実である。8人 自分で決めたこと、みんなが納得している。

 BからAに考えが変わる人もいました。理由は、男の子との約束を守り、自分の夢も叶える方法がある。

 という意見です。次に問いかけようと用意していた問いかけを先取りする意見でした。 

 そして「手品師」は誠実であるか、再び問いかけました。

今度は、意見が分かれました。

ここで、時間がきたので授業は終了しました。

全員が、2~3回発言し、討論によって考えを広げ、深めていく6年生と担任に感謝。

 

あるところに腕は良いがその日のパンも買うのもやっとというありさまの貧しい手品師がいた。彼は大ステージを夢見て日々腕を磨いていた。ある日、町を歩いていると小さなしょんぼりとした男の子に出会った。声をかけるとその少年は父親が死んだ後、母親が働きにでてずっと帰ってこないので寂しがっているとのこと。そこで手品師は手品を見せて喜ばせたところ、大喜びしたその少年から「明日も来てくれるか」と問われ「必ず来る」と約束して別れた。その夜、手品師のところに仲のよい友人から電話がかかってきた。その内容は、明日の大劇場で手品が催されるが、予定した手品師が急病のため代行者を探しているというものであり、友人はこの手品師を推薦したという。彼は考える。手品師として世間に認められる千載一遇のチャンスではあるが、そのためには今夜出発しなければならない。だが、明日は少年と交わした約束がある。しばしの葛藤の末、手品師は友人にこう答える。「せっかくだが先約があるので明日は行けない。」そして手品師は次の日、大劇場ではなく一人の観客のまえで手品を演じるのであった。