校長のブログ

2020年12月の記事一覧

12/14 先生方も勉強しています その4 「道徳師範授業」

 師範の先生は、上越教育大学の特任教授 田村博久 先生。
 授業したクラスは1年1組。
 二中の先生方みんなで、田村先生から道徳の授業(生徒への質問の仕方や聞き方、まとめ方など多数)を学びます。

 田村先生「私は、皆さんの担任の先生と同じ名前ですね」(1年1組の学級担任は、田村良太先生です)
 随分と緊張気味の生徒たちは、ちょっとだけ笑顔になりました。
 田村先生「道徳に【間違い】はないです。考えは変わっていいです。5分後に変わってもいいし、明日考えが変わってもいいです。道徳は【考え続ける】時間ですよ」(【 】は中尾が勝手に付けました)

 この日の題材は、有名な短編小説「最後の一葉」です。


多目的室で授業をしました

 「最後の一葉」のあらすじは・・・

 若い画家のジョンシーは肺炎を患います。窓外の煉瓦の壁を這う枯れかけの蔦の葉が「全て落ちたら自分も死ぬ」と、共同のアトリエをもつスーに言います。困ったスーは、階下に住む老画家のベールマンにそのことを話します。「馬鹿げてる。かわいそうなジョンシー」とベールマン。その夜、風雨が吹き荒れます。翌朝、蔦の葉は最後の一枚になっています。そして次の夜も激しい風雨。しかし、翌朝になっても最後の一葉はあり、それを見たスーは生きる気力を取り戻します。二日後、ベールマンは肺炎で亡くなります。壁に残った最後の一葉は、ベールマンが嵐の中で描いた傑作だったのです。


考え続ける生徒たち 自然と手が挙がります

 田村先生の問い(1)「ベールマンが、大切な命を亡くしてまでも、最後の一葉を描いたのはどうしてだろう?」
 生徒「ジョンシーを助けたい」「生きてほしい」「若いから元気になってほしい」・・・
 田村先生の問い(2)「ベールマンは、自分の命を大切にしていないんじゃないか?」
 生徒「自分は老人で長くは生きられない」「傑作を描きたかった」「結果として死んだけれど、死ぬのが分かっていて描いたのではない」・・・
 田村先生の問い(3)「みんな、何のために生きているの?」・・・
 田村先生の問い(4)「あなたのために、ほかの人のために生きている人は、どんな人がいる?」・・・

 仲間の意見を聞きながら、今までもっていた考えをひっくり返し、他者を想う気高い心とは何かを考え続ける授業でした。
 (書ききれないのが残念ですが、生徒たちからは様々な考えが出ました。1年2組、1年3組でも、学級担任の先生が同じ内容で授業をします。是非、家庭で話題にしてほしいと思います)


授業の後は、二中の先生方みんなで田村先生から学びました