各たより

2022年9月の記事一覧

蓬莱の玉の枝 ~1年生・国語~

 1年生の国語の時間をのぞいてみました。

 単元は、「蓬莱の玉の枝」(竹取物語から)でした。古典は、今の言葉と読みや意味が異なる文章で、生徒たちにとっては英語以上に難解かもしれません。とても、とっつきにくい分野でもあります。しかし、かぐや姫くらいは知っているもの。竹取物語の中から、かぐや姫をお嫁に欲しい皇子たちに難題を出す、「蓬莱の玉の枝」という場面です。

 知っていることを手掛かりに、古典に興味を持たせたい。情景が頭に浮かぶようになるには、まずしっかりと読み込み、情報を正確に増やすこと。授業者は工夫して、どれくらい本文の内容が頭に入ったか、○×クイズ形式で振り返りをしていきました。問題は5問。全員正解者は、本文の内容が正しく頭に入っているということです。

 正解者多数の中、最後の問題。「駿河の国とは、今の何県?」。これは良問!本文には富士山の名の由来も出てきます。正解を絞り込む候補は2県・・・

 このように、国語であっても、社会科の知識も必要になりますから、読み物は総合学習です。本に親しみ、文に親しみ、古典にも親しんでほしいものです。古典の良さは、千年も前の人たちでも自分たちと同じように感じ考えたりするものなのだ、人の喜びや哀れを感じることに意味があると思います。ここが小学生との違いだよ。頑張れ1年生たち!

さぁ、家族にヘルスプロモーション! ~2年生・保健体育~

 2年生の保健体育をのぞいてみました。

 飲酒や喫煙等が健康に及ぼす害に外について学習してきた2年生たち。今まで学習した知識を総動員して「ヘルスプロモーション(21世紀を生きる人々に対しての健康戦略)をしてみよう!」という課題に立ち向かっています。飲酒や喫煙にどんな害があるかだけを訴えても、「わかっているよ!」「大人なんだから!」「自分でコントロールできる!」など、多くの反論を浴びることでしょう。人々が納得して、健康について真剣に考え、その人のため、社会のために行動することを促すために、どんな風に説得すればいいのか、これはかなり大変な問題です。

 保健体育なりの『見方・考え方』を生かして、どう困難な課題に立ち向かうか。複数あるであろう解答の中でより最適解は何か。多くの人を納得させるためにはどうしたらいいか、を考える、とてもいい課題です。このような問題をどの教科でも考えて立ち向かわせていくのが、「主体的、対話的で深い学び」のある授業、「深い学び」から得た力を発揮する場面と言えます。さて、御家庭で是非、「家族ならどう説得するのか?」話題にしてみてください。(私の考えるヒントは社会保障費ですが…)

大きく成長して帰ってきました! ~3年生・修学旅行~

 9月21日、22日と3年生が修学旅行に行ってきました。

 コロナ禍、3月に予定していた関西方面の修学旅行が延期となってしまった3年生たち。方面を新潟に変更、時期を秋にずらし、「なんとしてでも中学校生活の大切な行事を成し遂げる!」という執念で臨んだ令和4年度でした。

 私も4月に赴任し、「この3年生たちと、絶対に修学旅行に行きたいっ!」と願いをかけて、ここまで来ました。6月以降、急に感染者が拡大し、先が見えない状況もありましたが、統計的に秋は感染者が減少する傾向。台風が襲い来る大変な週末を乗り越え、修学旅行当日を迎えました。

 自分たちの3つの目標達成を目指している3年生たち。実行委員の今までの努力も並大抵ではありません。3年生たちの気持ちを一つにまとめ上げている様子が出発式から感じられました。「柏崎の中学生の代表ということを強く意識して、柏崎を辱めることのないよう、柏崎を誇れるよう、行動しよう!」と話をし、出発しました。

 行先を変更したおかげで、素晴らしいホテルに泊まることが出来ました。大人でもめったに泊まれるところではありません。一流のサービスを受けての夕食。世界会議であるG7会議の場所にもなる予定と教えてくださいました。

 

 今回、新潟の学習となりましたが、金属加工のすごさ、県北の自然の豊かさやスケートパークでの体験活動など、新潟を再発見するような旅でした。大切なのは行先ではなく、「仲間たちと時間や思いを共有すること」にあるのだ、と3年生たちの笑顔を見てつくづく感じました。実施できて、本当に良かった、心からそう思う素晴らしい旅でした。

 

 留守を守り、優しいメッセージで迎えてくれた後輩たちにも感謝です。温かい心でいっぱいな、西山中学校です。


 

3年生 修学旅行1日目①

21日の朝、3年生が「仲間との絆を深める」、「社会において、時と場に応じた行動力を身につける」、「地域のものづくりや文化を学ぶ」ことを目的に、修学旅行に出発しました。旅行の様子を紹介していきます。

【燕市産業資料館より】

 

 

NEW 教え合い、学び合う姿 ~第2回Webテスト~

 今日は、第2回Webテストです(Webテストについては、以前に紹介をしました。過去のバックナンバーで確認そしてみてください)。

 今回も、一人一人でテストを受けたのち、それぞれにどうやって自分の解答を考えたのか、その考え方を説明したり、みんなでどうしたら、ベストアンサーができるか等について、話し合いが始まりました。

 議論を通じて、他者の考えに触れ、自分の考え方との相違を感じ取り、どうすれば最適解が得られるのか、対話を通じて最終的に「深い学び」が創り出されていたことを私は強く感じました。

 2年生の数学では、大型モニターに問題を映し、みんなで確認をさせながら、解説がされています。

 最後に教師が確認をしていて「この答え(教師が示す模範解答)じゃ納得いかない人、こんな解答ではだめなのか、という意見のある人はいますか?」という問いかけに何人もが手をあげて質問をしていました。「その答え方ならOKだね」「消去する、ということが書かれているから、その答えでもいいよ」など、自分の表現した解答が認められたり、なぜダメなのかを個々に教師が解説したりしています。配られた解答とは少し違っていても、解答の表現の仕方にはいくつもあるのだ、ということを確認できて、満足していたようです。

 正解はもちろん、間違っていたとしてもその理由がわかり「納得する」。自分の考え方が深まり磨かれていく。その深い学びを普段の授業でもどんどん取り入れていく、教師にも生徒にも学びの時間となりました。

 

 

越後バナーナ、誕生秘話!~2年生・キャリア講演会~

 先日、2年生のキャリア講演会が開催されました。

 キャリア教育とは、子供たちの学びにとって一つの柱となり、小・中・高・大と一貫して「将来、自分はどう生きるのか」というテーマについて考えていく、というものです。自分の将来のために、各教科をはじめ様々な学びがある、自分自身の将来への希望や夢が学びのモチベーションとなり、内発的動機として、自ら学んでいくという姿勢が生まれます。

 そのために最も良い学習場面が、夢をもって社会で働く、困難を乗り越えて目標に向かう、そんな大人たちとの出会いです。今回は、地元柏崎で環境問題をしっかりと考え、モノやエネルギーを循環させて、持続可能な発展・SDGsを実践している、シモダ産業株式会社の霜田真紀子さんに来ていただきました。

 霜田さんは、大学、そして就職と柏崎を離れて暮らしていました。しかし、中越沖地震で柏崎が大変な被害にあい、父の経営するシモダ産業の工場も大変な被害にあった惨状を知り、自分にできることをしたいと帰郷したのだそうです。会社経営に携わっていく中で、自社で生産する製品を製造する時に出る熱エネルギーに着目し、それを利用してバナナ生産の農園をつくろうと、発想したそうです。

 このアイデアに、子供たちは驚くとともに、感心していました。講演の後の質問コーナーで「マンゴーとかではなくなぜバナナだったのですか?」という質問が生徒から上がりました。やはりそこには、重要な理由がありました。「バナナはフィリピンなど遠くから船で運ばれてくる。2週間から1か月はかかる。そのため、まだ青いうちから収穫して、私たちのところに届く頃、、黄色く食べられる状態になる。実は、バナナは食べごろになるまでバナナの木に付けたまま熟成するほうがよく、そのとれたてのバナナの味は絶品だ。それを食べるためには、日本で栽培しなくてはならないので、排熱を再利用して栽培することにした。」と霜田さんは話してくれました。このバナナが柏崎の特産物となり注目され、いろいろな他業種の人との出会いが生まれ、人の輪が広がっていった。循環型の環境にやさしい会社のスタイルと共に、地域の活性化につながったことも、働くことの大きな手応えで喜びである。また、社員は200人を超えたが、たくさんの仕事・受注の引き合いがあり、それをこなすためにもっと社員を増やしたい、と今後の展望を語ってくださいました。

 私もこれには「なるほど!」と頷きました。船で運ばれてきていない、樹上で熟成された「越後バナーナ」を是非食べてみようと、田中の愛菜館に買いに行ったのですが、残念ながら売切れでした。夢をもって働くこと、地域や社会に貢献していることを喜びとして働いていることを生き生きと語る霜田さんの姿は、素晴らしい魅力にあふれていました。生徒たちにとって、とっても貴重な学習場面となったことは間違いありません。

 霜田様、本当にありがとうございました。

真剣勝負! ~前期・期末テスト~

 今日から2日間、前期の期末テストが行われます。

 2週間前から学習計画を立て、今日まで学習を積み上げてきました。登校時に声をかけると「ばっちりです!」「今日の睡眠時間は6時間」「ピンチですっ!!」と、それぞれの様子。しかし、テストに向かう目は真剣そのものでした。

 結果が出ると一喜一憂な気持ちになるものです。テストを受けるに当たって、「やるだけやった」という想いを感じられることが、一番大切なことだと思います。目標に向かって、自分のできることはやり切った、そういう思いが社会に出て役割を担っていくときに、人として一番の信頼につながるからです。人の能力にはそれぞれ違いはあれど、「あの人は、自分のできる全力をもって、やってくれる人だ」という信頼ほど、確かなものはありません。

 テストは、自分の弱点発見器でもあります。間違えたところにこそ学び、どうすべきだったかをしっかりと振り返ってほしいものです。

 あと一日、頑張って!

 

町を、地域を元気に! ~西山ふるさと公苑~

 9月10,11日と、学校近隣の西山ふるさと公苑で、クラフトビールまつりが開催されました。

 第1回目が好評だったため、今回は今年2回目の開催だそうです。私も、「どんな様子なんだろう?」と思い、出かけてみました。二日間とも秋晴れの素晴らしい天気に恵まれ(実は夏のような日差しで、イベント的には飲み物がおいしい気温で大成功)、駐車場は満杯。いろんなところからたくさんの来客がありました。いくつものお店が出店され、会場は活気にあふれていました。コロナ禍人々の行動が制限され、なかなか多くの人々が言葉を交わし交流するということが出来ずにいましたが、太陽の下、おいしい料理を食べ、たくさんの人の笑顔があったことは、何という幸せだろうかと、喜びを感じました。

 地域の場所を生かすアイデアがあれば、こんなに人は集まることが出来る。このことを子供たちに感じてもらえたら、と思い記事にしました。人を集め、コミュニティをつくるためには、アイデアが必要。それこそ創造する力を発揮することがとても大切です。「何ができるか?」そんなことを日頃から考えていくことが大切だ、ということを実感します。未来を担う生徒たちに、是非ともつけていかなくてはならない力です。

 それにしても、南魚沼や見附、三条や十日町とたくさんのお店がありました。「〇〇の食べ物はおいしいんですね~」「〇〇で、これをどうやって作っているんですか?」と、自然と会話が生まれていました。人と人の対話とは、何と素晴らしいものかと、再確認した、素敵な一日でした。

躍動! 新人陸上大会 ~西中選手、一陣の風のように~

 雨予想の一日でしたが、なんとか大振りはせず、秋風心地よい中大会が行われました。

 選手それぞれに個々の目標に向かいながら、必死に、走り、駆け、跳んだ大会でした。競技に向かう表情は真剣そのもの。それとともに、応援や観戦の態度が立派で、爽やかななあいさつをしてくれる態度がとても立派でした。

 最後の種目は、4×100mリレー。女子チームがエントリーしています。夏の3年生たちは、この種目で県大会に出場。西山中の歴史に大いなる足跡を残しました。そのメンバーにもいた1,2年生たちがこの新人チームのリレーメンバーとなり、好成績の期待が高まります。しかし、世界の大会を見てもただ早い人たちが集まれば優勝するか、というとそうではないのがリレー競技。最高点にお互いが加速して相手にしっかりとバトンを渡す、その技術が明暗を分けます。息が合わなければ「失格」あるいはバトンの落下となり好成績は望めません。

 3年生の引退後、必死に個々の技術と共にバトンパスを練習してきた新リレーメンバーたち。何よりも「心を合わせ、お互いを信じる」ことこそ、最も強力な武器となったはずです。

 さて、結果は…女子リレー第1位の優勝です。西山中学校に、始めて優勝カップを持ち帰ってきました。4人の走りは真剣で、必死で、だからこそ、とっても美しかったです。大会後のミーティングで好評を頼まれた私は、「女子チームの優勝は素晴らしい。しかし、この新チームの素晴らしさは仲間の悔しさを自分ごとのように、仲間の勝利を自分事のように感じて、助け合い支え合い個々が必死に練習に取り組んできた成果だ。この勝利をみんなで喜ぶとともに、チームを引っ張ってきた新部長に、一番喜んでほしい。いいチームを作ってきた。皆さんを誇りに思う。感動しました!」と、チームにエールを送りました。

 話を聞く真剣な表情、爽やかな笑顔、きらめく優勝カップ。保護者、地域の皆様、心で応援していた西山中生徒、そして、神様にも感謝した一日でした。

明日はいよいよ、新人陸上大会!~激励会~

 新人各種大会の先陣を切って、いよいよ明日は新人陸上大会です。

 先日、その激励会が行われました。3年生の引退後、2年生を中心に練習を積み重ねてきました。暑い暑い夏休みも、ひたすら練習に取り組んできました。3年生がいなくなった分人数が減り、心細かったことでしょう。2年生は、今までは3年生についていく盛り上げ役でよかったところ、チームをまとめ引っ張っていく役割を任されました。後輩たちのことまで考え部活動を運営していく難しさに直面したことでしょう。

 しかし、そのことを乗り越え、堂々とした姿がステージ上にありました。真っ黒に日焼けしたその肌が、たくさんの努力を積み重ねた証です。明日は、堂々と戦ってきてほしいものです。

 また、秋は駅伝競技の季節。3年生から有志たちのチームも出場します。引退して、学習へと切り替えてきた今年の夏。孤独な夏を初めて味わったことでしょう。駅伝に参加することを決めた3年生たちの練習を見ていると、つらい長距離の練習だというのに、笑顔で本当に楽しそうに取り組んでいるのです。引退した寂しさを知った彼ら。また、仲間と同じ目標に向かって挑戦することの尊さに、喜びに、気が付いたのです。学習をおろそかにしないことを約束しつつも、10月の地区駅伝競技大会に挑戦します。

 人間としての実りの秋となるよう、失敗を恐れず、そして仲間と共に挑戦して来てくれることを期待しています。

喫煙と健康 ~保健体育・3年生~

 3年生の保健体育の授業をのぞいてみました。

 喫煙は、未成年には禁じられています。喫煙は一度始めてしまうと中毒性があり、やめようと思ってもやめられなくなることがあります。喫煙が及ぼす健康被害について正しい知識を身に付け、自分の健康を一生が今持っていくことをねらいとして、この授業が行われました。

 タバコには有害な物質、モノによっては発がん性のある物質が含まれているということ、中毒性があり悪いと自覚してもなかなかやめられないこと、吐き出す煙だけではなくたばこの先から出る副流煙には、吐き出す煙以上の有害物質が含まれ喫煙していない周りの人にも被害があることを学習しました。

 「吸っているとかっこよく見えるなど、根拠のないことで始める人もいる。大人になって喫煙するとしても、どんな影響があるかをしっかり知った上で、自己責任で行う。特に、周りの影響を考えて。」という話に、頷いていました。

 健康を害するということは、自分が苦しむ、家族は悲しむ、そして社会保障費としての国費を圧迫する。一生涯を健康で過ごすことの素晴らしい価値について、考えていってほしいものです。次回は、飲酒についてです。

全校で本を語ろう!~Book talk(ブックトーク)~

 昼休みにBook talk(ブックトーク)が開かれました。

 これは、3年生図書委員長の発案で、「夏休みに読んだ本についてみんなで語り合い、読書の輪を広げたい」ということをねらいとして、図書委員会が企画してくれたものです。

 1~3年生の縦割り班で、各々おすすめの本についてタブレットにまとめて、輪になって紹介していきます。生徒たちは、自分の知らない本を紹介されて興味津々で聴いていました。「次、それ読んでみたいな」というつぶやきが漏れていました。紹介された本のほとんどは学校図書室にあるものです。これから秋が深まり、「読書の秋」にしていくために、とても良い企画だったと思います。

 最後に2,3年生の代表から1冊ずつ、推薦がありました。

 2年生からは「クイズ200問」

 3年生からは辻村深月さんの「かがみの孤城」です。この作品は、私も気になっていた本です。ぜひ手に取りたいものです。

 私からは、水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」をお勧めします。なんでもあきらめそうになる自分にゾウの言葉がしみていく、勇気をもらえるそんな本です。図書室に置いてあります。

「働くことインタビュー」発表会 ~総合・1年生~

 1年生の総合的な学習の時間をのぞいてみました。

 「働くことの意味」について、各御家庭で家族からインタビューしてまとめてくることが夏休みの課題となっていたようです。タブレットを活用し、発表会をしていました。インタビュー前の自分の考えが、このインタビュー後にどんなふうに変わったかを発表します。

 1年生たちは、「お金のために働く」というのが、インタビュー前の共通の考え方であったように感じました。しかし、御家族のインタビューから、「人の役に立つことが自分の喜びである」「家族のために」「自分の得意なことを社会のために生かす」など、とても大切な視点を学び合っていました。発表者に応える質問や感想を述べる生徒もいました。その双方とも、発表態度がとても立派で、この5か月間の大きな成長を見ることが出来て、私はとてもうれしかったです。教科で身に付けていく学力は大切ですが、社会に出て必要な力を身に付けていくにはこのような活動が欠かせないと確信したところです。

 是非、御家庭で1年生たちを褒めてあげてください。また、この課題に惜しみなくご協力をくださった御家庭の皆様に心より感謝いたします。

愛 ~道徳・2年生~

 2年生の道徳の授業をのぞいてみました。

 今日の題材は、「愛」。漢字一文字、そして何よりもインパクトのある題材です。恋愛もあれば親子愛もある、24時間テレビに見入った先週末の印象が強い生徒には、Exitの兼近さんの笑顔の激走が浮かんできたかもしれません。

 内容を少しご紹介します。

 腎臓が悪い主人公の母は、週3日、一日5時間の人工透析に通っています。辛く苦しい想いに、母は生きる希望を失いそうでした。母を救うには、健康な腎臓の移植しかありません。しかし、誰のものでもよいわけではなく、近親者で血液型が同じ必要があります。そんな時母の弟である「健おじさん」が、「俺しか姉ちゃんを助けてやれないのなら、俺の腎臓、姉ちゃんに一個あげるよ」と、言ってくれるのです。「その気持ちだけで十分」と感謝を伝える母。断り続けていた母ですが、健おじさんの熱意にほだされ、腎臓移植を受けることになり、二人は手術をすることになりました。

 

 さて、健おじさんのように、自分の身体を傷つけてでも、誰かのために行動することが出来るだろうか。生徒たちは、思い悩んでいました。私の親戚にも人工透析に通っているおじがいたため、人ごとの感じがしませんでした。自分の命が短くなってしまうかもしれない。健おじさんにも妻や子供はいる。生きる希望を失っているお姉さんの気持ち…

 手を取り合って支え合う・・・

 

 そんな深い愛に打ちのめされる、大切な授業でした。