活動の様子

活動の様子

校長講話より

全校朝会で校長講話がありました。

中学生の時期は『思春期』や『反抗期』と言われ、その気持ちは、心も体も大人になろう、自立しようとしている証であること。大人になるための通過点として、人生でも『とても大切な時期』を過ごしていることが伝えられました。心も体もものすごいスピードで変化したり成長したりしていくため、落ち着いて穏やかな気持ちで過ごすこと自体が難しい時期、周囲から『ちょうどいい扱い』をしてもらい続けることは難しく、しょっちゅう不機嫌になる、そんな不安定な状態が思春期の特徴ということです。

「…そんな不安定な状態どうしの中学生が、お互いを尊重して、相手が嫌がることをしないでいることは、とても高度な、ハイレベルなコミュニケーションだと感じます。それでも皆さんは、自分の感情のとおりに、思ったまま相手と接していれば、トラブルに発展してしまい、結果として相手を傷つけたり、自分も嫌な思いをしたりすることがわかっているから、少しずつ調整する力を身に付けているわけです。…」

そして、先日の『絆集会』を例に、顔を合わせて、直接話し、身に付けたコミュニケーションを調整する力をみんなで共有することが、大人的な部分を引き出し経験値を増やす貴重な集会となっていたことが伝えられました。

「…これを一言でいうと、『成長』というのだと思います。絆集会で自分の成長を実感できなかった人もいたかもしれませんが、こういうことも成長の姿なんだよということを伝えたくて話をしました。とはいえ、『お互いを尊重する、相手の嫌がることをしない』ためには、心の中ではっきりと自分のルールを決めること、そして、日々のコミュニケーションの中で、自分が決めたルールを繰り返し実践する、このようなトレーニングを続けることが大切なのだと思います。ただ、なんとなく『相手を尊重する』とだけ思っても成長につなげることは難しいので、例えば、『人の悪口は絶対に言わない』とか、『何があっても暴力は振るわない』、さらには、『SNSで発信する前に3回見直す』などの、自分の中のルールを決めることが大事になるわけです。それを深く考える機会のひとつが、先日の絆集会だったということですし、『人権』ということを考えるきっかけだったわけです。」

 

最後に、「人権週間に合わせ、全学年が『人権』に関する授業に取り組みます。自分を大切にするということ、相手を大切にするということについて、じっくりと考え、心を深く耕しください」と伝え、「もしも自分と向き合っていくうちに、心を深く耕していくうちに苦しいなと思ったら、身近な大人を頼ってください。苦しさはため過ぎずに吐き出すことがとても大切だからです」と結びました。